![]() (photo:NASA) |
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太陽の主な構造
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太陽観測の起源
世界中のどの古代文明でも、人々はじっと天を眺めてきました。もちろん遠く地平線上を眺めることしかできませんでしたが、それでも、回転する月、太陽、星々にさまざまな思いをはせていました。巨大なドームの中で限りなく広がる天体を見ているようなものです。自分たちが見たものが何であるかを説明し、秩序をうち立てて理解しようと天の神話を造りました。たとえばギリシャ文明では太陽を「アポロ神が太陽の馬車で空を行進している」と解釈していましたし、同じように多くの文明で、太陽や星々の神が造られてきたのです。古代の人々は、われわれ現代人以上に時間と変化の足跡に親しみを覚え、依存していたのです。
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望遠鏡Ⅱよる太陽観測
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ソーラーサイクル
太陽にも地球と同じような季節がありますが、太陽の場合、その周期は11年です。太陽黒点の数は約11年周期で増減を繰り返します。これを「ソーラーサイクル」と呼んでいます。フレアやCMEも11年周期で増減を繰り返しています。ソーラーサイクルの最も活動的で、黒点の数の最も多い時期を「極大期」、黒点の数の最も少ない静かな時期を「極小期」といいます (SPACE WEATHER PREDICTION CENTERの情報)。 |
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白色光による観測
太陽の光を望遠鏡で集めて「投影装置」に投影するか、「減光フィルター」で減光すれば、太陽の表面を観測することができます。人の目で観測できる太陽の表面を「光球面」と言い、温度は約6,000度で太陽の光の大部分(可視光線)はこの光球面からでています。太陽の内部では水素のガスが核融合反応により、放射、対流を経て「光球面」に「粒状斑」として現れます。このとき、対流が起こらない場所では熱が伝わらないため温度が下がり、「黒点」となります。黒点の下に押し込められた熱は黒点の周辺の「白斑」となって現れます。また、太陽は27日の周期で自転しています。ただし、太陽はガスで構成されているため、回転の速度が緯度によって異なり、これが黒点活動の主な由来になっています。いずれも、太陽が生きている証拠です。
白斑 Faculae ― 通常は、光球の端近くで見えやすい明るい領域。磁気領域だが黒点より狭く収束。 黒点 ― エネルギーの大半が磁場にとらえられているため、温度が比較的低い。ソーラーサイクルと呼ばれている11年周期の基準となる。黒点は普通、数日継続し、大きいものになると数週間も続くものがある。地球の磁場の何千倍もある大磁場で、通常は対で発生。北の磁場が正、南の磁場が負。黒い部分「暗部」は磁力が強く、明るい部分「半暗部」は磁力が弱い。 |
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温度安定性の高い干渉フィルターを内蔵したカルシウム太陽望遠鏡を使うと、粒状斑がエネルギーを蓄えながら磁場を通過するときに出るイオン化カルシウムの彩層網を観察できます。眼視でのカルシウム線太陽像は必ずしもすべての人に見えるわけではありません。カルシウム線観測の主な用途は撮影です。 ** Supergranulation Cell 光球面にあり、終日続くこともる対流セルで、直径は一般的に15,000から30,000キロメートル。太陽面全域に均一に分布しています。Supergranulation Cellが交差するところには、光球面で発生する磁気のほとんどが集約し、新たに黒点が生まれます。 |
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Hα線による観測
彩層面の目だつ現象のひとつに「プロミネンス」があります。プロミネンスは、彩層面の物質が上空のコロナの中に持ち上げられる興味深い現象です。その形は実にさまざまで、太陽の淵ではまるで火山が爆発したような激しい表情を見せ、彩層面ではダークフィラメントという、ムカデがはったような黒い筋になります。いまでは日食ツアーにでかけなくても、Hαフィルターを使えば、いつでもプロミネンスを観測することができます。もちろん、Hα線で観測できる現象はプロミネンスだけではありません。「プラージュ」、「ダークフィラメント」、「フレア」などなど、白色光では単調だった太陽がごつごつと立体的でダイナミックな姿を見せてくれます。
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