望遠鏡の光学系は焦点距離 800mm、F8.9 の屈折式。鏡筒先端に装着するメインフィルターは有効径 90mm のエタロンフィルターです。

バンドパスが 0.7Å のメインフィルターとブロッキングフィルターの組合せにより、プロミネンスの詳細はもとより、黒点周辺の活動領域 - たとえば、フレア発生から発達、衰退にいたるまで - など、彩層面の詳細な活動を 90mm の口径でダイナミックに捉えることができます。

Hα観測で最適なコントラストを得るには、微細な波長のチューニングメカニズムが必要です。ソーラーマックスIII鏡筒で太陽をとらえ、ピントを合わせた後、アイピースを覗きながらリッチビューチューナーを少しずつ左右に回しながら、太陽像をもっとも詳細に識別でき、かつ、コントラストの高いチューニングポジションを求めます。次に、T-Max チューナーを回しながら、反射像を避けながら、太陽像が最も明るく観えるポジションを求めます。

リング式鏡筒バンド上部に据え付けられた太陽ファインダー “ソルレンジャー” は、前面のピンホールを通過した太陽光線が後面のスリガラスに光点として照射されるので簡単に太陽を導入できます。

鏡筒バンド下部には、ビクセン互換のダブテールプレートが標準装備されます。

ブロッキングフィルターの 2"バレルをしっかりと固定し、粗微動式ノブで微妙な合焦を調整します。また、合焦ロックネジが装備されているため、比較的重い撮影機材にも対応します。

メインフィルターから透過した 656nm 以外の光をブロックすることで、Hα波長だけを観望・撮影できるように働きます。

ブロッキングフィルターのアイピース／カメラ側は、アイピースやビデをカメラを差し込む 1.25" スリーブだけでなく、一眼レフカメラを装着できる T ネジを配しています。

CEMAX 12mm、18mm、25mm、2x バローが標準装備されます。

ダブルスタックフィルター (エタロン) を筒先に装着することで透過Hα線の半値幅が0.5Å未満に狭まり、より高いコントラストで彩層面を観測できます。ダークフィラメントは立体感をともない、ドップラーシフトで様相の変わる彩層面のさまは、ダブルスラックならでは。

ただし、単体に比べ、ダブルスタックフィルターを重ね透過光量が減る分、プロミネンスの極めて淡い部分が見えなくなり、良像範囲も狭くなります。

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