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TeleVue-85ユーザーレポート


今回縁あってTele Vue-85鏡筒を手にすることができました。入手後天候と都合のリンクが悪く、まだ満足な星空の下では使用できていないのですが、今時点での感想を思い付くままに書いてみます。

鏡筒を手にしてまず感じたのは、その作りの良さでした。見掛けよりもちょっと重く感じますが、それが各部の強度すなわち精度の保持に貢献している事が見て取れます。高精度に作り込まれた光学系を第一に考えた、いかにもしっかりとしたUS製品という感じで好感が持てます。接眼部の微動は実にスムースでガタツキや渋さとは全くの無縁。横からの押しネジにより微動の重さをコントロールできますが、これがしっくりとして実に使い易く、無段階にトルクを調整できるといった感じです。しかも潤滑油の類は一切使われている様子がありません。つまり、機械加工だけでこの精度と操作性を実現しているのでしょう。妥協のないもの造りの姿勢がうかがわれます。こうしたワークマンシップの感じられるUS製品には、長期に渡って安心して使用できる、本当に良いものがある事を私は知っています。付属のエバーブライトダイアゴナルにしてもしかり、充分な剛性の筐体に高精度ミラーの組み合わせはとても安心感があり、特に重量の大きな高性能アイピースでもしっかりと使いこなせる製品であると思います。

まずはPOで地上の風景を眺めてみました。ピントの合う前後では、対象のエッジに若干色が付いて見えますが、ピント位置では完璧に消えます。そして全面にカチッとした、実に鋭い視界が展開します。野鳥の羽根の一本一本、胸元に巻いた羽毛の流れがビシッと見える、そんなイメージです。ピントの合った瞬間にまさに息を飲む、そんな感じが体験できました。更に高倍率を掛けて試すために、鏡筒を遥か遠方の電波塔先端に向けます。驚いたのは、倍率を上げて行っても視野が暗くなって来るだけで、像質そのものが劣化して来ないことです。今までの経験の範囲内で自分が所有していた鏡筒では、ある程度高倍率にして行くとピントを合わせても像が甘くなって来るのが当たり前でした。ところがこの85では違うのです。もちろん、固有の分解能そのものが上がるわけはありませんが、RA 3mmに取り替えても「さっき見えていたものがただ大きくなってそのまま見える」そんな感じなのです。これは試しに点光源を視野に捉えてテストしても明確な事実でした。RA 3mmでのイメージは、エアリーディスクをディフラクションリングが囲んだ典型的なもので、焦点内外でのイメージにも殆ど変化がなく、同一と言っていいほど良好な状態でした。これにいたずらして仲間の5xパワーメイトを拝借し、一気に1000xにまで引き上げてみます。このぐらいの倍率になるとピント合わせもひと苦労。しかし、いざピント位置に来ると、やっぱりエアリーディスクとディフラクションリングが見えてしまったのです。実にエキサイティングな経験でした。話には聞いていた事が、今まさに自分の鏡筒で体験できている。これはつまり、この性能が「チャンピオンデータ」でなくて典型的な性能であるという事になるはずです。恐るべし、テレビュー鏡筒です。

天候が回復して来た晩、空には月があるものの鏡筒を取り出してみました。恒星像ももちろん素晴らしく、高倍率ではディフラクションリングをまとったエアリーディスクが、イメージ通りのキリッとした姿で、RAの視野を端から端までそのまま流れて行きます。PO 27mmの低倍率で散開星団を導入してみると、広い視界が全面ピンポイントの魅力的な眺めで、夏場の天の川周辺など、さぞかし見事なものでしょう。今からとても楽しみに感じています。月に向けてみてまた感動。素晴らしいシャープさで、視野のクレーターがまるで部屋の中にある石膏細工を眺めているかの様にさえ感じられます。倍率を上げて行ってもとろくなって来ない像質は前述の通りで、これでシーイングが良ければ一体どこまで見えるんだろう、そんな気持ちにまでさせてくれます。こんなにワクワクしながらじっくりと月面を鑑賞したのは何十年振りでしょうか。85はそんな新鮮な体験を私に再現させてくれる、とても素晴らしい製品です。

かなり思い入れが入ってしまったので、考えていたよりもずいぶん長くなってしまいました。(^^ゞ が、85はそのぐらい気に入りました。末永く愛用して行くことになるでしょう。


神奈川県秦野市 田辺聖樹(Seiki Tanabe,Hadano-shi,Knagawa)




今回、TV-85鏡筒とビクセンAL-130三脚+F2経緯台を購入致しました。実は、最初はNP-101に魅力を感じておりましたので、ショールームに出かけてNP-101を見せて頂きました。その時、店員さんに「85なんかどうですか?私なんか組み立てたままだし、すぐに観望できて使い易いですよ」と(いうような事を)言われたのですが、実はその時は「85って、中途半端な口径じゃないですか?」と答えていて、最初はそれほど興味はありませんでした。とりあえず、その日はNP-101とTV-85のカタログを手に帰宅。その後、ショールームで見たNP-101とTV-85の鏡筒の大きさや収納バッグのサイズ、自分の観望スタイル、観望頻度、はたまた住環境などを考えていたのですが、だんだんコンパクトなTV-85に気持ちが傾いて行きました。三脚に関しては、店員さんの推薦もあって実物をショールームで見た結果、ビクセンAL-130三脚に決定。F2経緯台はF2Binoユーザーですので、最初から決定済み。かくして、前記のセットになった次第です。とにかく「組み立てと撤収の簡便さが大事」という事を、小口径屈折であっても第一に考えました。なぜなら、面倒になればなる程、使わなくなってしまうからです。

ベランダ観望さて到着して使ってみた実感ですが、この組み合わせは、狭いマンション住まいでベランダでの使用がメインである私にはぴったりでした。収納スペースが小さくて済む上に(収納バッグがコンパクトですし、三脚+F2経緯台もそのまま脚を狭めて保管)、三脚も軽く、折り畳み式の開き止めで(ネジ止めの三角板は組み立てが面倒!)、「見たい時に見られる」望遠鏡セットになりました。更に、F2経緯台用の三脚アダプタがちょうどハーフピラーのようになり、脚と鏡筒が適度に離れるので、開保管中き角度の大きいAL-130三脚を使っても、脚と鏡筒の干渉もないようです。合わせて購入したナグラーType6の3.5mmでは倍率が171倍になりますが、この倍率でもF2経緯台での追尾はスムーズです。勿論、人に見せる観望会などでは赤道儀の方が良いでしょうが、自分で楽しむ分には全く問題ありません。ファインダーは以前から持っていたクイークポイントですが、これで171倍の視野に火星を導入するのも思ったより楽でした。ナグラー3.5mmでの実視界がかなり広い事が、その理由だと思います。ただ、ちょっとだけ問題がありました。エバーブライトのアイピース差し込み側の内径がアイピースの外形とかなりぴったりで(精度が良すぎ?)、真直ぐに抜き差ししないと、ぬけ止めの溝がスリーブとひっかかってしまうみたいなのです。真鍮の押さえリングの出っ張りもなく、指でエバーブライトのアイピーススリーブ内側を触っても滑らか。たまたまロットによる誤差なのかもしれませんが、抜き差し時に鏡筒がズレる事があります。ただ、F2のネジを締めておけば、ほぼ鏡筒もズレないので大丈夫なのですが。

さて、肝心の光学性能ですが、素晴らしいとしか言いようがありません。パンオプティック27ミリでの視野は約3度もあり、見ていて楽しくなる眺めです。所有しているM社の10センチ双眼鏡(20倍、実視界2.5度)よりも僅かに高倍率、広視野なのですが、星像がシャープな上に2インチアイピース用のUHCフィルタが使える事もあり、TV-85で見る星空はまた別の素晴らしさがあります。国産のEDやフローライトアポと比べてどうのこうのという比較は、性能評価のプロではありませんので出来ませんが、2インチアイピースとエバーブライトダイヤゴナルの組み合わせで見る星団、星雲、そして高倍率での火星や月面、どれを取っても満足の行くものです。広い視野はピンポイントの星像で溢れていますし、ナグラー3.5mmでの月面観望は、まるでアポロの船内から覗いているように感じます。しかもその像は、82度の視野最周辺でもボケる事なくシャープなままなのです。シーイングには恵まれませんでしたが、月面のコントラストは素晴らしく、クレーターの内壁の微細な構造や山肌の複雑な起伏が楽しめ、見ていて飽きが来ないものでした。

「簡単な組み立てと撤収」、「十分な光学性能と使い易い架台」、「小さくて済む保管スペース」という条件を望遠鏡に求めるな鏡筒収納バッグら、TV-85+F2経緯台+AL-130三脚はお薦めだと思います。逆に、この組み合わせなら、誰にでも上記の恩恵をもたらしてくれるとも言えます。組み立て時に気が付いたのですが、TV-85では鏡筒がレンズの口径に比べて細く絞られているので、手の小さな方でも鏡筒をしっかりつかめ、うっかり手が滑って・・といった危険も少なくなると思われます。好き嫌いが別れるデザインかもしれませんが、これで鏡筒が太かったら、取り扱いにかなりの差が出るだろうと感じました。TV-85+AL-130+F2経緯台の組み合わせは、老若男女、誰にでも使える屈折の「大口径」観望システムと言えるでしょう。価格は少々高いですが、それに見合うだけの「見る楽しさ」「持つ喜び」を与えてくれる望遠鏡だと思います。

神奈川県横須賀市 小野寺 紀明(Noriaki Onodera, Yokosuka-Shi,Kanagawa)




2台並べてもそんなにジャマになりません、三脚を広げた状態だとオライオンニュートンのほうが面積は取りません。ベランダに出すときも20秒ぐらいで済みます。窓にぶつけることもなく簡単なものです。乱視があるとスタービームの光点が複数見えてしまうので、ファインダーは2台ともリゲル社のものに換装してあります(リゲルの方はリング状の光なので、僕には具合が良いのです。高さもあるので覗くのも楽です。)85の向かって右側には、海外通販で購入したレーザーファインダーを装着してます。コレで位置決めしてORIONのファインダーで導入してます。スカイツアーの下の白いボックスはプラ版で自作した単3電池収納ケースです。


テレビュー85を購入してから1年が経過しました。この1年をまとめてみました。
私は、星には全く興味がなかったわけです。しかしパートナーの「望遠鏡で星が見たいの」この一言で全てが始まりました。もう年も年だし「入門用を先ず買って、グレードアップ」なんてことは考えず「良いものを買ってずっと使おう」と言う基本路線。1月、85を勧められてポルタ経緯台とともに購入。ド素人二人組の悲しさ「見たいものが見えない、、、」「導入って、、、」。少しは見られるようになったのは、松本式正立ミラーを購入してからやっとの有り様。2月、群馬天文台で土星を観望。天文台の15センチ屈折と全く遜色なく見えて「85はすごいねぇ!」実際15センチはチョット大きく見えるけど、色や模様の見え方は15センチも85も同じに思えました。

やはりド素人二人組には自動導入がとてもステキなものに見え、夏に購入。それを持って夏休みには千畳敷へ遠征!自動導入は便利だけれども、少々まだるっこしい事がわかりました。そして何より、遠征には軽量コンパクトも大切なんだと実感。秋には富士山にも観望へ出かけたりしながら、自分たちの好みの観望スタイルが明確になってきました。

1,写真は撮らないから赤道儀までは必要なさそうだ。
2,自動導入は確かに便利ではある。しかし遠征先に平日の深夜到着しか出来ない自分達には、セッティングや導入完了までが少し面倒だ。自力導入は全然やる気がない。
3,三脚は85で観望メインなら、天体用のゴツイのでなくて良さそうだ。
 
その結果、85とテレポッド三脚+F2経緯台+スカイツアーとなりました。冬休みにも遠征しましたが、夏と違って防寒着で膨れているくせに荷物はすっかり軽量コンパクトになりました。三脚広げて85取りつけ→スカイツアースイッチオン→自分でもわかる基準星2個をフリーストップのF2経緯台でスイスイと入れて観望開始。この間3分程度の事です。アイピースと85が凍る夜でも、単3乾電池で12Vにしたせいか全く問題なく使用できました。スカイツアーの何より優れている点は「今視野に見えてるこれって何?」の答えがわかる事だと思います。欠点は手袋をした指には小さすぎるボタン。最初からコレにすれば良かったのに、しかし素人二人組は一番最初、ポルタが来までF2を借りていた時全くその良さを理解できなかった事を憶えています。
その後、雑誌でドブソニアン特集を読み。25センチから世界が違う!に負け、店員さんに相談。年が明けてまた1月。オライオン250F4.8ニュートン+ドブソニアン架台が届きました。心配していた光軸もテレビューでほとんど合わせてもらってあったので、レーザーコリメーターを二人で使用するとすぐに合いました。大きさもドブソニアンなので直立させて部屋に置いておくとあんまり邪魔になりません。自宅のベランダからはオリオン座と冬の大三角がわかる、その程度の夜空です。ベランダで85と並べてM41を導入、観望地では使用できないレーザーを発射し、オライオンでレーザーを追ってM41を導入。85ではさすがにキツイ(あるのはわかるけどなぁと言う感じ)ところが、オライオンだと「こんなに見えるんだぁ!!!」が正直な感想です。パートナーの感想第一声は「コレ手が冷たくなるね」と寂しいものです。暗い所に持って行くのが楽しみです。

アイピースは、何といってもF2と組み合わせて使った時のズーム3−6が手放せません。土星を6ミリで導入して、そのまま倍率を上げて行ける。アイピース交換の手間が全く不要になり、フリーストップの弱点とも言えるアイピース交換時のバランス悪化から解放される。視野50度は全く気にならない。自宅ではなかなか出番がない35ミリは、暗い空で使うと非常に美しい星空を見せてくれる。

ディオプトロニクス、これは良さが中々分からない商品かもしれない。私のパートナーは非常に高性能な目を持っていて「あの辺になんか集まっている」とか私に見えないものを発見したりするのだが、私は超高度近視と近視性乱視があり、眼鏡でもコンタクトでもスッキリクッキリモノが見えた事はもう20年ほどない。ディオプトロニクスを購入する時も中々どれにするか決定できなかった。それは、乱視が強すぎて店員さんが言う「全体にキレイにぼける」これがもう感覚として分からないのだ。それでも何とか合ったものを見つけた時は「オォー!」と声が出た。パートナーはいつもこんなふうに見えていたのか、、、。眼鏡やコンタクトの矯正とは、私には全く違うものに感じられた。もし乱視がある人(乱視かもの人も)がいれば、ぜひ試して欲しい製品です。

神奈川県川崎市 KTさん

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TeleVue-85 テストレポート
             
Sky & Telescope誌 1998年10月号
 "活動派のためのシャープな鏡筒"(抜粋編)
高性能小口径屈折望遠鏡の新たなる定義
                  クリス・クック(Chris Cook)


Under the Stars (星空の下で)


実視テストは5月はじめ、三日月から満ちてくる月と、肉眼等級4等星かそれ未満の、夜空が明るく霞がかった条件のもとで行った。シーイングは良好で10段階で7〜9は付けられた。テストでは、ロスマンディーGM8、G11およびビクセンのSPマウントを使用した。いずれのマウントも安定していて、ブレのない視野が得られた。

光学系の厳密な実視テストは、輝星の焦点内外像のチェックを中心に行った。テレビューの15mmパンオプティックに、新しい5倍パワーメイト”バロー”を適宜追加して行った。結果、この望遠鏡は教科書通りの完璧な内外像を示した…優秀なレンズの証だ。

口径85mmのドーズリミットの分解限界は1.3秒。しし座ガンマ星でテストする。この美しいペアは、2.2-3.5等星が4.4秒の間隔で並んでいる。まず、パンオプティック35mmの針で突いたようなシャープな17倍の視野で中央に導入する。ナグラー7mmに交換して倍率を85倍に上げ、容易に二重星を確認。
パンオプティック15mmに5倍パワーメイトで200倍にしてみる。星像はシャープなエアリーディスクにクリアなディフラクションリングが取り巻いている。
実にすばらしい眺め!

次のターゲットは、角距離1.7秒の4等級の二重星、おとめ座ガンマ星だ。200倍で簡単に分離。思い切ってナグラー7mmにパワーメイトを追加して428倍にしてみる。シャープでクリアなエアリーディスクに乱れのないディフラクションリングが取り巻いて見えた。イメージの劣化は光学系ではなくシーイングの限界によるものだ。まさに恐るべき! おおぐま座の角距離1.6秒の二重星 Xiに向ける、200倍と428倍で同じ見え味だ。信じられない!

今回のテストしたなかで最も接近した二重星は、かみのけ座の35番星。この角距離 1.1秒のペアは分離することができなかったが、時々に星像は伸びて感じられた。

健常眼の持ち主であればドーズリミットの分離には 1インチあたり最低 12倍程度で可能だが、たいていの観察者は 1インチあたり 20〜30倍がより快適に使える倍率であろう。なかには 50倍あるいはそれ以上の倍率を好む人もいる。TeleVue-85で428倍は、驚異的といえる 1インチあたり125倍だ!
しかし、まだ話の続きがあるのだ…。

いちばん驚いたのは、うしかい座イプシロン(角距離2.9秒の青と黄色の美しいペア)を見た時だった。手持ちの 2.5mmビクセンのランタン アイピースをパワーメイトに挿入した。この組み合わせでは 0.5mmのアイピース、TeleVue-85で 1200倍にもなる。アイピースを覗く前は、ばかげたことをした思っていた。しかし、覗いてみると椅子から転がり落ちんばかりの見え味。星像は干渉リングを明瞭な暗条が区切る模範的なディフラション パターンだ。


二重星の次にターゲットに選んだのは月だ。
この望遠鏡の色収差補正のレベルをチェックするには格好のターゲット。もし、少しでも残存色収差があれば、暗い夜空に投影された月の縁に滲むのを確認できるはずだ。

その夜は、三日月を過ぎた月が西空高くかかる安定した気流の晩であった。まずは、プルーセル20mmをつける。30倍の視野は凝縮されて明るく、真っ黒な空の背景に対して、月はシャープで高いコントラストで観察できる。内面反射などでイメージの劣化がない証拠だ。パンオプティク15mmで倍率を40倍に上げてみると、同じくよい見え味だ。欠け際のおびただしい数のクレーターのカミソリのような切れ味と、ぼんやりと青みを帯びた地球照が明瞭に見える…、 息をのむ景観。
次に、パワーメイトを追加して200倍での月面探訪だ。山岳地帯、光条、小谷、そして微小クレーター群がシャープなたたずまいを見せる、力強いレリーフのようだ。およそ1時間近く、テオフィルスクレーターのエッジから落ちる影がクレーター底を横切る様子を魅せられたように見入ってしまった。望遠鏡を月の縁に向けてみる、ごくわずかの菫色の着色が認められた。ごく淡いので、それを特定して見ようとしなければ、たいていの観察者は見落としてしまうだろう。


テレビューの口径85mm F7アポ屈折は、収差がよく補正された最上の光学系を持つほんとうに驚くべき器械だ。望遠鏡の機械的な造りはどこをとっても一級品。日食の写真を撮るべく世界各地に出かけるにしろ、裏庭でちょっと観望するにしろ、TeleVue-85は、我々を取り巻く宇宙のすばらしいイメージをコンパクトな鏡体で、とてつもなく強力に今日の天文アマチュアに提供する。

こいつはまさに逸品!


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